狩猟で使われている鉛装弾が全国で使用規制に!

この記事では次のことを掲載しています。

・狩猟用鉛弾の使用が規制へ
・鉛散弾、使用状の注意事項

狩猟で使われている鉛装弾が全国で使用規制に!

現在、散弾銃に使用されている装弾は主に鉛装弾です。

この鉛装弾、カモなどの水鳥が採食するときに水底に沈んでいる鉛の散弾を餌と一緒に飲み込んでしまうと中毒を起こすことがあるんですね。

また、鉛中毒になった鳥を猛禽類が捕食すると同様に鉛中毒を起こす恐れがあります。

それ以外にも、ハンターに撃たれたシカが放置されたり、半矢で回収出来なかった固体が絶命し、それをワシなどの猛禽類が食べて鉛中毒の原因になったりしているんですね。

オオワシやオジロワシが多く生息している北海道では、エゾシカ猟での鉛ライフル弾の使用を2000年に禁止しています。

●北海道における狩猟用鉛弾規制の歴史

2000年11月 エゾシカ猟の鉛ライフル弾の使用禁止
2001年11月 エゾシカ猟の鉛散弾の使用禁止
2004年10月 ヒグマを含むすべての大型獣の狩猟で
鉛のライフル弾と散弾(粒計㎜以上)の使用禁止
2014年10月 エゾシカ猟で鉛弾の所持禁止

鉛弾、全国での使用規制は25年度から
環境省の方針では、「2025年度から全国で鉛弾の使用を禁止」となっています。

鉛弾の使用が禁止となったら、鉄散弾ということになりますよね。

でも、鉄散弾の使用には注意が必要!

鉄散弾、使用上の注意事項

鉄系散弾は鉛弾に比べ、反発力が高いので跳弾や跳ね返りの危険も大きくなります。
硬い岩石や地面、竹林、氷や水面等への発砲は絶対に避けるなど細心の注意が必要です。

鉄系散弾は特別な火薬、薬きょう、カップワッズが使われています。
異常腔圧等による銃の損傷や人身事故になる恐れがあるので、装弾の改造、リローディングは絶対にしてはなりません。

鉄系散弾は硬いので噛むと歯を痛める恐れがあります。
獲物を調理したり食べるときは、充分注意することが必要です。

軟鉄散弾(ソフトスチール弾)は表面メッキの防錆加工をしてありますが、水分が付着したまま長期保管すると錆びて団塊状になり、使用上危険です。
吸湿品や保管の場所と期間等に十分注意してください。

出典:日本猟用資材工業会