狩猟免許取得に必要な視力、ほか合格基準について

この記事は狩猟免許取得および狩猟免許更新に行われる適性検査について解説します。

狩猟免許取得に必要な視力
狩猟免許取得に必要な聴力
狩猟免許取得に必要な運動能力

狩猟免許の新規取得(初心者)および狩猟免許更新(経験者)時の適性検査では、視力、聴力、運動能力の検査が行われます。

狩猟免許取得に必要な視力

狩猟免許取得に必要な視力は、狩猟免許の種類によって異なります。

合格基準は以下の通り。

【1】 網、わな猟の場合の視力
両眼「0.5」以上、
ただし片眼視力無い場合、他眼の視野が左右「150度」以上で、視力が「0.5」以上であること。

【2】第一種銃猟免許、第二種銃猟免許の場合の視力
両眼「0.7」以上であり、且つ一眼でそれぞれ「0.3」以上であること。
ただし、一眼の視力が「0.3」に満たない、または視力が無い場合、他眼の視野が左右「150度」以上で視力が「0.7」以上であること。
となっています。

※ 検査は、「万国式試視力表」による視力で、矯正視力を含む。
(眼鏡着用OKです。)

ついでにちょっとした雑学!
視力検査のときに使う、黒いオタマのようなもの何て言うかわかりますか?

 

「遮眼子」(シャガンシ)って言うんですね!
そして、輪の一部が切れているのような記号は「ランドルト環」です。

視野検査について

視野は、機器を使って調べたりされません。
なのに、一定の基準が設定されている!
(今後はどうなるか分りませんが・・・)
まぁ、狩猟免許の適正検査では専門医が検査するわけではないですからね。

ちなみに、視野とは、
眼を動かさずに見える(見ることが出来る)範囲のことです。

車の免許更新の際、高齢者講習では↓の写真の様な機器で片目ずつ検査されます。

この検査、手動で行われ、
・物が見え始める
・また物が見えなくなる
それぞれ、その瞬間に発声して合図することによって視野角がポイントされます。

狩猟免許取得に必要な聴力

適正検査では「聴力」も併せて検査の対象となります。

聴力の合格基準は、
10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる聴力」
となっていますが、病院の耳鼻科で行われるような医療機器を使った検査ではありません。

検査会場で試験官の声が聞き取れる程度であれば問題ありません。(経験上)

※ 聴力は補聴器により補正された聴力を含む。

狩猟免許取得に必要な運動能力

狩猟安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹障害がないこと。
ただし、狩猟を安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がある者については、その者の身体の状態に応じた補助手段を講ずることにより狩猟を行うことに支障を及ぼす恐れがないと認められるものであること。」
となっています。

検査会場では、
膝の屈伸
両腕を上に挙げる
指の屈伸
これを4~5人まとめて一斉に行います。(自治体によって異なるかも)

と、言うことですが、普通に歩行ができて膝の屈伸ができる程度であれば全く問題ないですね。

以上、狩猟免許取得および狩猟免許更新時に実施される適性検査の内容でした。

75歳以上の高齢者は認知機能検査が必要です!

認知機能検査は、75歳以上の高齢者が狩猟免許取得または更新する際に必要とされる重要なプロセスです。

この検査を通じて、高齢者記憶力判断力など、認知能力の現状が評価されます。
目的は、認知機能低下していることを本人に認識させ、必要な場合は適切な対策を講じるためです。

この検査は、安全な狩猟活動を保証するためにも極めて重要です。
認知機能が低下すると、状況判断の遅れや注意力の散漫が生じ、これが事故につながるリスクを高める可能性があります。
したがって、検査によりそのようなリスクを未然に防ぐことができるのです。

高齢者にとって、このような検査は自身の健康状態を見直す良い機会ともなります。
認知機能の評価結果に基づき、日常生活でのサポートや改善策を検討することが可能となるため、より安全で充実した生活を送るための一助となるでしょう。

ちなみに、この検査は75歳以上の者が免許証を更新する際の高齢者講習時に実施される認知症検査と同じです。
車の場合は、一般的に自動車教習所で行われますが、狩猟免許の場合は警察署となります。

認知症検査の内容

主な内容は以下のとおりです。

1.検査時の年月日、曜日及び時刻の記述
時刻はピッタリ正確でなくても大丈夫。

2.16のイラストを限られた時間内で記憶します

3.2の後、全然別のテストを限られた時間内で行います
このテストは、合否に関係しません。

4.2で記憶したイラストの名称をヒントなしで記述

5.4ですべて解答できなかった場合、または解答に自信がなかった場合、ヒント付きで解答する
例えば、「大砲」のイラストが提示されたとして、解答できなかった場合のヒントは「武器」。
また、「オルガン」のイラストの場合、ヒントは「楽器」。
こんな要領で解答することになります。

この検査、16個ものイラストを数分間で記憶、しかもその後、採点に全然関係ないことをやらされるのがミソ!

でも、大丈夫。
ヒントが与えられれると結構思い出すもんですね!

6. 時計文字盤を描き、指示された時刻を時針及び分針で表示する
これは、記憶力は必要ないですね!
あくまでもアナログ表示です。デジタルじゃダメですよ!

以上、認知機能検査についてでした。

狩猟免許更新時に必要な書類

1.狩猟免許更新申請書
都道府県のウェブサイトからダウンロードできます。

2.写真
6ヶ月以内に撮影した無帽、正面上三分身、無背景の縦3.0cm、横2.4cmの顔写真。裏面に氏名、撮影年月日を記載したもの。

3.医師の診断
申請前6か月以内に発行されたもの。
銃猟免許の場合、現に有効な猟銃・空気銃所持許可証の写し。

4.狩猟免状
原本。

5.手数料
2,900円
手数料は都道府県によって、現金納付、収入証紙、いずれかになります。