27 Dec 2018
この記事では次のことがわかります。
・狩猟で捕獲できるカモ類
・捕獲できるカモ類以外の水鳥
・狩猟鳥獣判別について
カモ類
カモの仲間は種類も多く、また判別も難しい狩猟鳥です!
捕獲が禁止されているカモ、いわゆる禁鳥を誤射しないよう気をつけましょう。
なお、カモ類の捕獲上限数は、
・銃猟の場合、一日5羽
・網猟の場合、猟期合計で200羽
となっています。
・カルガモ
カルガモはマガモと同じくらいの大きさで、カモ類の中では大きい方です。
カモに限ったことではありませんが、鳥類で雌に比べて雄の方が体が大きく
また、色合いもあざやかですが、カルガモは雌雄同色です。
写真でもわかるように全体が褐色で派手さはありません。
飛翔時には翼の下面の白いのが見られます。
食性は植物性で河川や湖沼などで泳ぎながら採餌します。
営巣場所は河川敷や田んぼ周辺の草むらなどですが、街中のビルの屋上の
池の周りで卵を産み雛を育てたりもします。
・マガモ
マガモは、カルガモとほぼ同じくらいの大きさで全長は60センチくらいです。
マガモの雄のことを「青首」と呼んだりしますが、その名のとおり首回りが青く
判別が難しいカモ類の中では分かりやすい類に入ります。
また、剥製にする場合も青首の方が断然見栄えがいいです!
メスは全体が褐色で地味な色合いで、カルガモのメスと判別しにくいですが
どちらも狩猟鳥なので、その点は問題ありません。
食性、捕獲制限数は前記「カルガモ」と同じです。
・コガモ
コガモは、その名のとおりカモ類の中では最小で、全長は40㎝程度です。
胴体はキジバトと比べると、ちょっと大きいくらいですが、翼は細く長いので
飛んでる姿はキジバトよりかなり大きく見えます。
コガモは雌雄同じくらいの大きさですが、ご多分に洩れず雄の方があざやかで綺麗です。
食性は植物性でマガモ同様、河川や湖沼で水面に浮いたまま採餌。
ゴルフコースの中の池に飛来して泳いでいるのをよく見かけます。
・クロガモ
【特徴】全長は約50cmで、胴体はカラスよりやや小さい中型のカモ。雌雄異色・オス大。オスは全体が黒色で、くちばしも黒いが、付け根の上面に鮮やかな黄色のコプが目立つ。メスは地味な色調で、全体がほぼ暗褐色だが、ほおから首の前にかけては汚白色。
【習性】海ガモの一種。沿岸などに生息し、特に外洋に面した急崖の海岸に多い。通常は、内陸の湖沼などでは見られない。主に動物食で、水中に潜水して水底の貝類などを食べる。オスはピー、クイ、メスはクルルルと鳴く。
【類似種とその識別】オスは他種と見間違えることは少ない。非狩猟鳥のビロウドキンクロも全身がほぼ黒色だが、ビロウドキンクロは眼の周囲や翼に白色部があり、くちばしの色や形状も異なることから区別できる。オオバンも全身が黒色であるが、オオバンはくちばしと額(額板)が白く、淡水域に生息するため、区別できる。
引用:「狩猟読本」
・スズガモ
【特徴】全長は約45cmで、胴体はカラスよりやや小さい中型のカモ。雌雄異色.オス大。オスは頭部から胸部にかけてと尾部の周辺が黒色で、灰色の背部と純白の脇腹との明瞭なコントラストが目立つ。頭部の丸みが強く、眼は金色で、くちばしは大きく、鮮やかな青灰色だが先端は黒色。メスも基本的にオスと同様の配色だが、より地味な色調で全体が黒褐色。くちばしも黒褐色で、先端近くに鈍い青灰色のバンドがあり、付け根の周囲が白色帯に囲まれている。
【習性】海ガモの一種。内湾や河口、港湾などにいることが多いが、内陸の湖沼や大河川などでも見られる。ホシハジロやキンクロハジロと一緒に大群をつくっていることが多い。主に動物食で、水中に潜水して水底の貝類などを食べる。あまり鳴かないが、オスはククーと小声で鳴き、メスはクルルクルルと鳴く。
【類似種とその識別】オスメスとも色調が狩猟鳥のキンクロハジロによく似ている。キンクロハジロは、小型で冠羽があること、頭部が扇平に見えることなどにより、スズガモと区別できる。また、オスについては、背部が、スズガモでは明るい灰色だが、キンクロハジロでは黒色であることなどによっても区別できる。非狩猟鳥のホオジロガモ、アカハジロ、ビロウドキンクロ、シノリガモなどのメスも、スズガモのメスと似た黒褐色の地色をしているが、いずれもスズガモのメスのようなくちばしの付け根の白色帯を欠くことで区別できる。
引用:「狩猟読本」
その他、水鳥
※ バンは令和4年9月15日から狩猟鳥獣の対象外となりました。
・バン
【特徴】全長は約30cmで、胴体はハトよりやや大きい。雌雄同色.同大。全体は黒褐色で、脇腹と尾の付け根の下面に目立つ白色部がある。くちばしは赤色で、先端が黄色。首を前後に振りながら泳ぐ。幼鳥は全体にくすんだ暗褐色で、くちばしの赤色も薄い。尾は短く、みずかきはない。
【習性】主として平野部の湿地、池沼、河川、ハス、などに生息。警戒心が強く、水辺の草薮などに潜んでいることが多い。潜水がうまく、くちばしだけ水面上に出して呼吸し、敵がいなくなるのを待つこともある。水面を低く飛ぶ。植物食で、水辺で採食する。一夫多妻。水辺の草むらで営巣する。
【類似種とその識別】やや似ているものとして、非狩猟鳥のオオバンやヒクイナが挙げられる。オオバンは、大型であり、くちばしから額板にかけてが白く、それ以外の体色が全身黒色であることなどによりバンと区別できる。ヒクイナは、より小型で赤みが強いこと、遊泳することは稀なことなどによりバンと区別できる。」
引用:「狩猟読本」
・カワウ
【特徴】全長およそ80cmでカラスよりずっと大きい。雌雄同色同大で、全体黒色ないし黒褐色。カモ類に似た体型だが、嘴が細長く先端が鉤状で、尾羽が長い。成鳥では目の後方から下方にかけての頬に、羽毛のない白っぽい裸出部がある。また、下嘴基部には黄色の裸出部があって後方に丸くわずかに突出する。繁殖期の成鳥は、背面が褐色に変化し、胸部や腹部の黒色コントラストを成す。
【習性】平野部の湖沼や河川、内湾などに生息し、海上に出ることはほとんどない。繁殖時は小島など人気のない場所の林の樹上に巣を掛け、多数個体の集合したコロニーを形成する。コロニーではグガァグガァなど、やかましく鳴声をあげる。
【類似種とその識別】非狩猟鳥のウミウとは体型や体色などがよく似ていて識別が難しいが、カワウが淡水域を好むのに対し、ウミウは主に海域に生息する。
引用:「狩猟読本」
カワウは最近、有害鳥として駆除されることが多くなっています。
管理人も一度やったことがありますが、警戒心が強く射程内になかなか入ってきません。
撃っても獲物そのものの価値は低いですが、鮎の天敵を駆除すると言う意味では価値ありますね。
狩猟鳥獣判別について
上記画像では狩猟鳥のほんの一部(水鳥)を紹介しましたが、狩猟鳥獣判別の仕方については次の記事でも分かり易く紹介しています。
参考にして頂ければ幸いです。