猟銃の所持許可を取得してハンターになろう

この記事では次のことが学べます。

・狩猟免許試験の受験申請
・狩猟免許試験の内容
・猟をするには狩猟者登録が必要

ハンターになるには「狩猟免許」を取得する必要があります。

狩猟免許取得のための手続きおよび内容について、ざっと説明します。

1.狩猟免許試験の受験申請

受験申請は住所地の都道府県に対して行います。
(他県の狩猟免許試験を受けることはできません。)

※東京都の場合、
環境局 自然環境部 計画課 鳥獣保護担当

狩猟免許には、猟法(銃、ワナ、網)ごとに、

・第一種銃猟免許(散弾銃、ライフル銃)
・第二種銃猟免許(空気銃)
・わな猟免許
・網猟免許
の4種類に分かれています。

ここでは第一種銃猟第二種銃猟狩猟免許取得について説明します。

言うまでもなく狩猟免許は、申請するだけで許可される訳ではありません。
免許の種類ごとに講習を受け、講習後の考査に合格しないと狩猟に必要な狩猟免状はもらえません。

なお、第1種銃猟免許を取得すれば第2種銃猟免許の空気銃で狩猟することができます。
注.いずれの場合も狩猟者登録する必要があります。
狩猟者登録は狩猟する都道府県ごとに必要となります。

狩猟免許を取得するための狩猟者講習会は、
・初心者講習会(初めて狩猟免許を取得する場合)
・経験者講習会(狩猟免許取得後3年を経過している場合)
があります。

狩猟免許試験は免許の種類ごとに、各都道府県において毎年複数回実施されています。

注!
狩猟免許試験(初心者講習会)は狩猟免許更新適性検査(経験者講習会)と比べて実施される回数が少ないです。
講習会場の人数制限もありますので受講申請は早めにしておいた方がいいですよ。

また、ここでは、狩猟免許に注目して簡単に説明していますが、銃器を使って狩猟するには、銃刀法に基づく銃砲所持許可が必要となります。

狩猟免許取得における年齢制限
猟法により取得できる年齢制限は異なります。
・銃猟免許:20歳以上
・網猟免許、わな猟免許:18歳以上(参考)
となっています。

申請時に必要な提出書類と費用(手数料)

① 狩猟免許申請書
② 猟銃・空気銃所持許可証の写し
③ 写真(受験票に添付)
④ 狩猟免許申請手数料
免許1種類につき5,200円
⑤ 返信用封筒
不要な都道府県もあり

2.狩猟免許試験の内容

① 知識試験
・法令や狩猟免許制度等に関する知識
・猟具の種類や取り扱い等に関する知識
・狩猟鳥獣や狩猟鳥獣と誤認されやすい鳥獣の生態等に関する知識
・個体数管理の概念等、鳥獣の保護管理に関する知識

一見難しそうに見えるかもしれませんが、講習をちゃんと聴いていれば大丈夫です。
試験に出そうなところは、念入りに説明、解説してくれます。(経験上)

問題数は30問で90分内に解答、70点以上で合格となります。

② 適正試験
適正試験て聞くと、えぇ!と感じるかも知れませんが、
具体的には、
・視力
第1種銃猟、第二種銃猟免許の場合
両眼で0.7以上、且つ1眼でそれぞれ0.3以上
ただし、1眼の視力が0.3未満または1眼が見えない者については、他眼の視野が左右150度以上で視力が0.7以上であること。(眼鏡着用可)

・聴力
10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること
(機器を使って測定されたことはありません。)
難聴の人は補聴器を着用できます。

・運動能力
四肢の屈伸、挙手及び手指の運動等が可能であること、
ということで、ラジオ体操より全然軽いです!

③ 技能試験
減点方式で30点減点されると失格となります!
ちなみに、技能試験は知識試験および適性検査に合格しないと受けることができません。

<技能試験の概要>
<1.>猟具の取り扱い
<1-1.>第一種銃猟の場合
・銃器の点検
・分解及び結合
・模造弾の装填
・射撃姿勢
・脱包操作
・団体行動の場合の銃器の保持
・銃器の受け渡し
・休憩時の銃器の取り扱い
・空気銃の操作(圧縮操作、装填、射撃姿勢)

<1-2.>第二種銃猟の場合
・圧縮操作
・装填
・射撃姿勢

<2.>距離の目測
<2-1.>第一種銃猟の場合
・300m、50m、30m、10mの目測を実施

<2-2.>第二種銃猟の場合
・300m、30m、10mの目測を実施

<3.>鳥獣判別
狩猟鳥獣と非狩猟鳥獣について16種類を判別
提示された鳥獣の画像(イラスト)等を数秒間見て、狩猟鳥獣であればその名前を解答します。
また、非狩猟鳥獣であれば名前を解答する必要はありません。

基本、狩猟読本(※)に掲載されている画像がそのイメージで提示されるので繰り返し見て覚えておけば大丈夫です。
※ 狩猟読本:大日本猟友会発行の教材で狩猟者講習会の受講生に配布されます。

狩猟鳥獣判別の参考記事。
狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(第一種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(第二種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(第二種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(第一種銃猟編)

以上、ざっくり銃猟における狩猟免許試験の内容となります。
知識試験の分野は事前に勉強しておけば何とかなるでしょうが、技能試験、特に猟具の取り扱いはぶっつけ本番で望むのは厳しいと思います!

一発で合格するためには狩猟免許試験の準備として狩猟免許予備講習会(事前講習会)の受講がオススメです。

予備講習会は、狩猟免許試験(初心者)の日程に合わせて1週間前とかに実施される場合が多いようです。
予備講習会はほとんどの場合、猟友会の主催で実施されます。
費用は教材を含めて1万円程度かかります。(無料のところもあるようです。)

狩猟免状の交付
狩猟免許試験に合格すると、都道府県知事が発行する「狩猟免状」が交付されます。

これで、実猟できる準備の大所が終わったことになります。

3.猟をするには狩猟者登録が必要

猟をするには、出猟する都道府県別猟期ごとに「狩猟者登録」する必要があります。
毎年、狩猟するのであれば狩猟者登録も毎年必要になります。
しかも、狩猟者登録は狩猟する都道府県ごとに申請しなければなりません。

狩猟者登録にかかる費用(猟友会加入の場合)
・第一種銃猟
狩猟税 : 16,500円
交付料 :  1,800円
大日本猟友会費(共済金) : 4,800円

・第二種銃猟
狩猟税 :  5,500円
交付料 :  1,800円
大日本猟友会費(共済金) : 2,300円

・猟友会費(猟友会加入の場合)
・県の猟友会費 : 7,000円/年
・猟友会支部会費 : 3,000円/年(神奈川県の某支部)
(猟友会への加入は任意)

あとは、保険ですね。
車の任意保険と同様「ハンター保険」に入った方がいいです。

有害鳥獣駆除に従事する場合、一定額(2億円とか)以上の保険加入が義務付けられている自治体もあります。

そのハンター保険、猟友会に加入していれば団体扱いで加入できます。

狩猟者登録は、その年の猟期が始まる約2ヶ月前位から手続きに入ります。
申請が遅れると解禁日に間に合わなくなります。

猟友会に加入している場合、猟友会ではまとめて一括処理(送付)するので基本的に締め切り日が決められています。

さて、処理が完了すると該当都道府県から猟友会に、
・狩猟者登録証

・バッチ

・狩猟地図

・全猟、該当県猟からのパンフレット
等々が届きます。

出猟する際は、バッチはハンターベストか帽子に必ず付けなければいけません。
また、狩猟者登録証も銃砲所持許可証と併せて携行しなければいけません。

4.まとめ

以上、狩猟免許取得に関する内容ばかりになってしまいました。
銃器を使用した狩猟には銃砲の所持許可が必要です。

猟銃等の所持に関してコチラ ↓ ↓ の記事が参考になる思います。

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