狩猟免許の取り方ガイド|狩猟免許取得から狩猟ができるまで

狩猟とは、
「狩猟免許」の所持者が
「狩猟者登録」
「狩猟期間」において
「捕獲が許可されている野生鳥獣」
「捕獲が許可されている場所」
「法定猟法」によって
捕獲することである。

と言うことで、法律がんじがらめで何か面倒くさそうと感ずるかも知れませんが・・・、
大丈夫です!
以下の記事でわかりやすく解説します。
※ 銃器(空気銃、散弾銃、ライフル獣等)を使用する銃猟の場合、別途、銃砲所持許可が必要となります。

<目次>
1. 狩猟免許の種類と取り方
2. 狩猟免許の有効期間
3. 狩猟者登録制度について
4. 狩猟期間について
5. 狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣とは?
6. 狩猟免許取得のステップ
7. 猟友会について
8. まとめ

1. 狩猟免許の種類と取り方

狩猟免許の種類と取り方

先ず、狩猟をするためには、都道府県が開催する狩猟免許試験に合格して、狩猟免許を取得しなければなりません。

その狩猟免許は、狩猟鳥獣を捕獲する道具、言い換えると猟具によって、次の4種類に分かれています。

狩猟免許の種類 使用できる猟具
網猟免許 むそう網、はり網、つき網、なげ網
わな猟免許 くくりわな、はこわな、はこおとし、囲いわな
銃猟免許(第一種) 散弾銃、ライフル銃、空気銃(圧縮ガス銃を含む)
銃猟免許(第二種) 空気銃(圧縮ガス銃を含む)

あなたが、どの猟法で狩猟したいのかによって受験する狩猟免許試験が変わってきます。
なお、銃猟の場合、銃刀法による銃砲所持許可を取得する必要があるんですね。
(狩猟免許を取得しても銃器を所持することができません。)

また、狩猟免許には年齢制限があります!

狩猟免許と取得できる年齢

・網猟、わな猟;18歳以上
・第一種銃猟;20歳歳以上
・第二種銃猟;18歳以上

※ 第一種銃猟免許を取得すれば、第二種銃猟(空気銃)の使用も可。

狩猟免許試験について

狩猟免許試験は、
知識試験
適性試験
技能試験
以上3つに分かれており、それぞれ合格基準があります。

知識試験

知識試験では、「狩猟読本」(※)の中から下記4項目について、出題され70点以上の正解で合格となります。

1)鳥獣保護および狩猟に関する法令
2)猟具に関する知識
3)鳥獣に関する知識
4)鳥獣の保護管理に関する知識

※「狩猟読本」
狩猟免許取得および狩猟免許更新時の講習会に使用されるテキストです。
このテキストは鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律等について、法令の言い回しをそのまま使うのではなくわかりやすさを重視した平易な表現で解説されています。
本書の発行元は一般社団法人大日本猟友会です。

適正試験

適正試験は、視力聴力運動能力それぞれにおいて検査されます。
検査の内容と合格基準は以下のとうり。

視力

・両眼で「0.7以上」で且つ一眼でそれぞれ「0.3以上」の視力があること。
・一眼の視力が「0.3」未満、または一眼が「見えない」場合、
他眼の視野が左右「150度以上」で、視力が「0.7以上」であること。

視野角「150度以上」ということですが、特別の医療機器で検査されたことはありません。
車の免許更新時の視力検査と同程度の検査です。


聴力

10メートルの距離で「90デシベル」の警音器の音が聞こえる聴力を有すること。
(補聴器の使用可)

90デシベル・・云々といっても、医療機器を使って検査されることはないですよ。
試験官の声が普通に聞き取れれば問題ないです。


運動能力

狩猟を安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がないこと。
ただし、狩猟を安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がある者については、その者の身体の状態に応じた補助手段を講ずることにより、狩猟を行うことに支障を及ぼすおそれがないと認められるものであること。

試験の内容は、
・膝の屈伸
・腕の曲げ伸ばし(万歳したり回したり)
・指の屈伸

ラジオ体操より簡単です!


技能試験

技能試験は、知識試験及び適性試験に合格した人について行われます。
つまり、知識試験、適性試験が不合格だと、「ハイお帰り下さい」って言うことになっちゃうんですね!

その技能試験、
採点は減点法で行われ、操作や安全面における動作がメインで、3割以上減点を食らうと不合格となってしまいます。

100点満点ですから70点以上取らないと合格できません。

検査の具体的課題は、ちょっと盛り沢山ですが下記の内容になります。

網猟免許の課題

1.猟具の判別
法定猟具3種類、禁止猟具3種類について判別する。

2.猟具の架設
使用しようとする猟具1種類について架設をおこなう。

3.鳥獣の判別
狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣について判別する。

わな猟免許の課題

1.猟具の判別
法定猟具3種類、禁止猟具3種類について判別する。

2.猟具の架設
使用しようとする猟具1種類について架設をおこなう。

3.鳥獣の判別
狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣について判別する。

第一種銃猟免許の課題

1.銃器の点検、分解および結合
・銃器の安全点検を行う。
・銃器を分解した後結合する。

2.装填、射撃姿勢、脱泡
・模造弾を装填する。
・射撃姿勢をとる。
・装填した模造弾を脱泡する。
3.団体行動の場合の銃器の保持、銃器の受け渡し
2人以上で行動する場合における銃器の保持及び携行並びにその受渡しを模造銃を用いて行う。

4.休憩時の銃器の取り扱い
休憩の際必要な銃器の操作を模造銃で行う。

5.圧縮、装填、射撃姿勢
空気銃を模した物について圧縮操作をし、装填の操作を行った後射撃姿勢をとる。
(弾の装填を行わない都道府県もあるようです。)

6.距離の目測
300㍍、50㍍、30㍍及び10㍍の距離の目測を行う。

7.鳥獣の判別
狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣について判別する。

第二種銃猟免許の課題

1.圧縮、装填、射撃姿勢
・模擬銃で圧縮操作またはボンベの取り扱い動作を行う。

・装填操作
弾丸を装填する動作をする。
(弾の装填を行わない都道府県もあるようです。)

・射撃姿勢操作
射撃姿勢をとる。

2.距離の目測
300㍍、、30㍍及び10㍍の距離の目測を行う。

3.鳥獣の判別
狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣16種類について判別する。


鳥獣判別は、いずれの狩猟免許試験でも出題されます。
鳥獣判別問題の参考記事 ↓

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(第一種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(わな猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(第二種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(わな猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(第二種銃猟編)

狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(第一種銃猟編)

狩猟免許試験、わな猟に出題される鳥獣 | 動画で練習!


2. 狩猟免許の有効期間

狩猟免許の有効期間

狩猟免許試験に合格すると「狩猟免状」が交付されます。

いずれの免許でも有効期間3年で、期間満了となる年に都道府県が開催する「狩猟免許更新講習(経験者講習)」を受講し、適性検査に合格すると新たな「狩猟免状」が交付されます。

※ 狩猟免許の有効期間については、こちらの記事⇒
狩猟免許の有効期間は3年|更新を忘れると狩猟が出来ません!」で詳しく解説しています。

3. 狩猟者登録制度について

狩猟者登録制度について

狩猟免許を取得しただけでは、実猟(猟野において狩猟すること)することはできないんですね!

猟場を管理する都道府県に対して狩猟免許の種類に応じた「狩猟者登録」をする必要があります。
つまり、狩猟したい都道府県ごと狩猟者登録しなければ狩猟ができないということです。

また、狩猟者登録は当年度狩猟期間のみ有効なので、毎年狩猟解禁前から狩猟期間内の任意の時点で狩猟者登録する必要があります。

以上により、都道府県ごとに狩猟者登録が必要ということがお分りになったと思いますが、この狩猟者登録するには、狩猟する都道府県ごとに登録手数料狩猟税を納める必要があります。

必ずしも「狩猟解禁前に狩猟者登録しなけれならない」ということではありません。
ただし、解禁日以降に狩猟者登録しても、手数料、狩猟税はかわりません。

免許の種類別、「登録手数料」、「狩猟税」は下表のとおり。

区分 わな猟 わな猟 第一種銃猟 第二種銃猟
手数料 1,800円 1,800円 1,800円 1,800円
狩猟税 8,200円 8,200円 16,500円 5,500円

※平成29年時点の登録手数料、狩猟税です。
軽減税率適用者、有害鳥獣捕獲業務従事者等、狩猟税が減額される措置がありますがここでは割愛します。


4. 狩猟期間について

狩猟期間について

狩猟期間、俗に猟期と言ったりしますが、年間を通して狩猟できる期間は狩猟鳥獣の保護増殖を図るため、
北海道は10月1日~翌年1月31日まで
北海道以外は11月15日~2月15まで
が基本となっています。

但し、例外的に地域や鳥獣の種類によって期間が異なる場合があります。
具体的には、「鳥獣保護区等位置図(狩猟地図)」に記載されています。
5. 狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣とは?/span>

狩猟鳥獣、非狩猟鳥獣とは?

狩猟によって捕獲等が認められている野生の鳥及び獣(ほ乳類)を「狩猟鳥獣」といいます。

平成29 年9月15 日現在、次の鳥類28 種獣類20種狩猟鳥獣となっています。

狩猟鳥類
カワウ、ゴイサギ、マガモ、カルガモ、コガモ、
ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、
キンクロハジロ、スズガモ、クロガモ、エゾライチョウ、ヤマドリ、
キジ、コジュケイ、バン、ヤマシギ、タシギ、キジバト、
ヒヨドリ、ニュウナイスズメ、スズメ、ムクドリ、ミヤマガラス、
ハシボソガラス、ハシブトガラス

狩猟獣類
タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、テン、
イタチ(オスに限る)、チョウセンイタチ、ミンク、アナグマ、
アライグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ハクビシン、イノシシ、
ニホンジカ、タイワンリス、シマリス、ヌートリア、ユキウサギ、
ノウサギ

上記、狩猟鳥類、狩猟獣類以外はすべて非狩猟鳥獣ということで狩猟による捕獲が禁止されてます。
また、狩猟では、狩猟鳥のの採取とひな捕獲も禁止されています。
6. 狩猟免許取得のステップ

狩猟免許取得のステップ

狩猟免許取得~狩猟ができるまでのながれ

1.狩猟免許試験対策
一昔前(昭和時代)は比較的簡単に狩猟免許が取得できる時代でした。
その当時と比べると若干ハードルが高くなっているようです。

知識試験等は事前に十分勉強しておけば、合格できると思いますが猟具の操作等は物理的に厳しいですよね。

そこで、試験前の準備として事前講習会(予備講習会)があります。
事前講習会は都道府県の猟友会等が主催している講習会で、有料(テキスト代、講習会費用等)ではありますが、狩猟免許試験の日程に合わせて(1週間前とか)実施される場合が多いようです。

費用は都道府県によって異なりますが、10,000円前後です。
(受講は任意)

受講を希望する場合、日時・会場。費用等は猟友会(一般社団法人○○県猟友会)に問合せすれば詳細がわかります。
猟友会一覧はコチラ

2.狩猟免許試験の申込み
網猟、わな猟、第一種銃猟、第二種銃猟の中から取得したい狩猟免許の種類を選択して申し込みます。

申請書様式は都道府県のホームページからダウンロードできます。

3.狩猟免許試験受験
受付~講習~考査を含めて、ほぼ一日コースとなります。
考査の合格すると狩猟免状が交付されます。

狩猟免状は狩猟者登録、他各種申請時等の添付資料として使用することになるので、大切に保管するようにしましょう。

4.狩猟者登録
狩猟したい都道府県へ登録手数料狩猟税を支払って申請すると、
狩猟者登録証
狩猟者記章
鳥獣保護区等位置図(狩猟者登録した都道府県の地図等)
が交付されます。


狩猟者登録証(表面)

裏面には捕獲した鳥獣の種類、数等を記載して猟期終了後に返納しなければなりません。

記章
記章は帽子かハンターベストに取り付けます。

鳥獣保護区等位置図
これに記載されている情報は地図のみ、ならず実に膨大な内容です。
地図情報を含みますから都道府県毎にユニークな内容となります。

<主な記載情報>

  • メッシュ番号が付いた地図
  • 捕獲禁止鳥獣名と区域
  • 当該都道府県の、日の出、日の入り時間(11月15日)
  • 鳥獣保護区等一覧表
  • 狩猟鳥獣と狩猟期間
  • 捕獲の制限数
  • 特別保護区一覧
  • 特定猟具(銃)禁止区域
  • 指定猟法禁止区域
  • 狩猟鳥獣捕獲禁止区域
  • 猟区
    その他、「都道府県からのお知らせ」等
    以上、膨大な情報量で大きさは、縦78㎝横110㎝です!
    この鳥獣保護区等位置図、いわゆるハンターマップ、狩猟者登録すればもらえるんですが一般の人でも入手することができます。
    但し、有料となっています。
    北海道ハンターマップコチラから閲覧、入手できます。埼玉県ハンターマップコチラ神奈川県ハンターマップコチラ福島県ハンターマップコチラその他、都府県も同様、自治体のホームページから入手できます。
    . 猟友会について

    猟友会について

    猟友会は狩猟を愛する人たちで構成する団体で、上部組織として各都道府県に「一般社団法人○○猟友会」があります。

    その下部組織ということで、複数の猟友会支部があります。
    入会は任意ですが、狩猟者登録事務の代行はじめ、3年毎に必要となる更新時講習(経験者講習)の申込み事務代行等、やってもらえることが多いのでので大変助ります。

    支部費等費用は若干かかりますが、それなりのメリットはありますよ。
    費用や事務代行の内容は、支部よって異なるので入会する前に確認してください。
    8. まとめ

    まとめ

    先ずは第一関門である狩猟免許試験合格しないことにははじまりませんね!

    合格するためのポイント;
    ★銃猟の場合
    ・銃器の取扱いは、各動作を行う前に実包や異物の有無を確認する。
    このとき、声を出して確認する。
    (例)残弾ナシ、異物混入ナシ
    ・銃口は絶対に人に向けない
    ・用心鉄の中に指を入れない
    ・水平撃ちの射撃姿勢をとらない

    ★網猟、わな猟の場合
    猟具の架設は慎重にあせらず行う。

    ★鳥獣判別(免許の種類によって出題される鳥獣のイラストの数は異なる)
    狩猟鳥獣誤認されやすい非狩猟鳥獣は事前によく確認しておく
    狩猟鳥獣名前(種類)を解答する
    ・非狩猟鳥獣の名前は解答不要(覚える必要なし)

    参考になりそうな記事 ↓ ↓ ↓

    狩猟免許試験の例題、まとめてみました!

    狩猟免許取得に必要な視力、ほか合格基準について

    狩猟免許試験対策|鳥獣判別の押さえどころ!(第一種銃猟編)

    狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(第一種銃猟編)

    狩猟免許試験対策|鳥獣判別の練習問題(わな猟編

参考になりそうな書籍 ↓ ↓

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