狩猟免許試験の問題と合格ライン|難易度は如何に?

狩猟免許試験には
・知識試験
・適性試験
・技能試験
があり、それぞれ合格基準があります。

なお、知識試験、適正試験において合格ラインに達しないと技能試験を受けることができません。

ここでは、銃猟免許、
第1種銃猟免許
第2種銃猟免許
以上の課題と合格基準について説明します。

狩猟免許取得に関わる知識試験

下記、1)~4)の中から問題が出されます。

時間は90分、問題は3択で70%以上の得点が合格となります。

1)鳥獣保護および狩猟に関する法令
① 鳥獣の保護及び狩猟に関する法令
② 狩猟鳥獣、猟具、狩猟期間等
③ 狩猟免許制度
④ 狩猟者登録制度
⑤ 狩猟鳥獣の捕獲が禁止又は制限される場所、方法、種類等
⑥ 鳥獣捕獲等の許可、鳥獣の飼養許可並びにヤマドリの販売禁止
⑦ 猟期
⑧ 狩猟者の狩猟に伴う義務

2)猟具に関する知識
①第一種銃猟免許
・装薬銃、空気銃の種類、構造および機能
・装薬銃、空気銃の取り扱い
②第二種銃猟免許
・空気銃の種類、構造および機能
・空気銃の取り扱い

3)鳥獣に関する知識
①狩猟鳥獣および狩猟鳥獣と誤認されやすい鳥獣の形態
②狩猟鳥獣および狩猟鳥獣と誤認されやすい鳥獣の生態
③鳥獣に関する生物学的な一般知識

4)鳥獣の保護管理に関する知識
①鳥獣の保護管理
②錯覚捕獲の防止
③鉛玉による汚染防止
④人獣共通感染症の予防
⑤外来生物対策

盛り沢山で何だか難易度が高そうと感ずるかも知れませんが、全て出題される訳ではありません。

例えば、こんな内容で問題が出されます。
鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣法)

<捕獲数>
1日に捕獲できる鳥獣の数を答える問題

① ヤマドリ、キジ(コウライキジ)の1日当たりの合計捕獲上限数

② カモ・ハジロの網での狩猟期間中の捕獲上限数

③ バンの1日当たりの捕獲上限数

④ ヤマシギ及びタシギの1日当たりの合計捕獲上限数

⑤ コジュケイの1日当たりの捕獲上限数

⑥ ニホンジカの1日当たりの捕獲上限数

⑦ キジバトの1日当たりの捕獲上限数

⑧ エゾライチョウの1日当たりの捕獲上限数

捕獲数のことを「定数」と言ったりもします。
つまり、一日に捕獲できる鳥獣の上限数が決められてるんですね。
上限こそ決められていますが、実猟となると定数獲るのはなかなか容易なことじゃありません!

「定数獲ったから今日の猟は終わりにしよう。」
こんな経験ほとんどありませんし、仲間内でも聞いたことありません!

この捕獲数、変更されることがあるので注意する必要があります!
基本的には鳥獣の生息状況の変化によって増減されることがあります。

まあ、しょっちゅう変わる訳でもないですがね。

雑感

管理人が狩猟をはじめたころ(昭和40年代)、鹿においては牡鹿1頭が定数で牝鹿は捕獲できませんでした。

昨今、鹿は増えすぎて農林業への被害が社会問題化となっており、地域によっては牝鹿は上限無しで捕獲できるところもあります。
また、地域により狩猟期間外(3月~10月)に捕獲できる有害鳥獣駆除の対象にもなっています。

逆に、コジュケイやウズラは激減してしまいました!
ウズラは現在捕獲禁止となっています。

コジュケイは群れで生息していることが多い鳥です。
犬(猟犬)を掛けると10羽、20羽と飛び出すことがあり、鳥猟の絶好のターゲットでした。

あの鳥はどこへ行ってしまったのか、残念でなりません。
以上、余談(雑感)でした。


<猟具に関する知識>

銃器の各部の名称を答える問題

散弾銃のイラストの中から指示された部位の名称を答えよ。

散弾銃の主な部位として、
銃口、銃身、先台、銃床、引鉄、安全子、機関部 等々から指示された部位を答える問題です。


狩猟免許取得に関わる適正試験

適正試験は、視力聴力運動能力それぞれにおいて検査されます。

視力
・両眼で「0.7以上」で且つ一眼でそれぞれ「0.3以上」の視力があること。
・一眼の視力が「0.3」未満、または一眼が「見えない」場合、他眼の視野が左右「150度以上」で、視力が「0.7以上」であること。
(眼鏡の着用可)

聴力
10メートルの距離で「90デシベル」の警音器の音が聞こえる聴力を有すること。
(補聴器の使用可)

運動能力
狩猟を安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がないこと。
ただし、狩猟を安全に行うことに支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がある者については、その者の身体の状態に応じた補助手段を講ずることにより、狩猟を行うことに支障を及ぼすおそれがないと認められるものであること。

この運動能力、
・膝の屈伸
・腕の曲げ伸ばし(万歳したり回したり)
・指の屈伸
などを試験官の前で数人ずつ号令に合わせて行う程度です。

狩猟免許取得に関わる技能試験

技能試験は、知識試験及び適性試験に合格した人について行われます。

そして、技能試験の採点は減点法で行われ、
操作や安全面における動作がメインで、3割以上減点を食らうと不合格となってしまいます。

つまり、100点満点ですから70点以上取らないと合格できません。

第一種銃猟免許の課題

1.模造銃(空気銃以外の銃器を模した物)について点検、分解及び結合の操作を行うこと。

2.模造銃に模造弾を装填し、射撃姿勢をとった後模造弾の脱包を行うこと。

3.2人以上で行動する場合における銃器の保持及び携行並びにその受渡しを模造銃を用いて行うこと。

4.休憩の際、必要な銃器の操作を模造銃を用いて行うこと。

5.空気銃を模した物について圧縮操作をし、弾丸を用いないで装填の操作を行った後射撃姿勢をとること。

6.距離の目測を行うこと。

7.鳥獣の図画、写真又は剥製を見てその鳥獣の判別を瞬時に行うこと。

第二種銃猟免許の課題

1.空気銃を模した物について圧縮操作をし、弾丸を用いないで装填の操作を行った後射撃姿勢をとること。

2.距離の目測を行うこと。

3.鳥獣の図画、写真又は剥製を見てその鳥獣の判別を瞬時に行うこと。

(上記、銃猟免許の課題は神奈川県を例にしていますが他県も同様と思われます。)

具体的な減点事項

1)第1種銃猟免許
① 銃器の点検操作
・銃身、作動部、銃床、他各部の接合状況の異常の有無確認をしない場合

② 銃器の分解および結合操作
・操作が不確実な場合
・操作が粗暴な場合

③ 装填、射撃姿勢、脱包
・装填、射撃姿勢、脱包ができない場合
・装填、射撃姿勢、脱包が円滑でない場合
・銃口を人に向けた場合
・各種操作を行う際に、実包の有無、銃口内の異物有無を確認しない場合
・用心鉄の中に指を入れた場合
・模造弾の装填操作において、用意された模造弾をすべて装填しなかった場合
・二連銃を粗暴に閉鎖した場合
・射撃姿勢において
・水平射撃の姿勢をとった場合
・不安定な射撃姿勢をとった場合
・摸造弾の脱包操作において、装填された模造弾をすべて脱包しなかった場合

④ 団体行動の場合の銃器の保持、銃器の受け渡し
・3~5人が縦隊および横隊で移動する場合の銃器の保持において、保持の方法が不適切な場合
・銃器の受け渡し操作において、銃器の授受の方法が不適切な場合

⑤ 銃器の安置操作
・休憩時の銃器の取り扱いができない場合
・休憩時の銃器の取り扱いが円滑でない場合
・銃口を人に向けた場合
・各操作を行う際に、実包の有無、銃口内の異物の有無確認をしない場合
・用心鉄の中に指を入れた場合
・銃器を置く動作が粗暴な場合
・銃器を不安定な場所に立てかけた場合
・薬室の解放あるいは弾倉の取り外しをしなかった場合

⑥ 圧縮等、装填、射撃姿勢(空気銃)
・圧縮等、装填、射撃姿勢ができない場合
・圧縮等、装填、射撃姿勢が円滑でない場合
・銃口を人に向けた場合
・各操作を行う際に、実包の有無、銃口内の異物の有無確認をしない場合
・用心鉄の中に指を入れた場合
・圧縮操作等が不確実な場合
・圧縮操作等が粗暴な場合
・装填する動作が不確実な場合
・水平射撃の姿勢をとった場合
・不安定な射撃姿勢をとった場合

⑦ 距離の目測
10㍍、30㍍、50㍍、300㍍の目測ができなかった場合

⑧ 鳥獣の判別
判別ができなかった場合

2)第2種銃猟免許
① 圧縮等、装填、射撃姿勢
・圧縮等、装填、射撃姿勢ができない場合
・圧縮等、装填、射撃姿勢が円滑でない場合
・銃口を人に向けた場合
・各操作を行う際に、実包の有無、銃口内の異物の有無確認をしない場合
・用心鉄の中に指を入れた場合
・圧縮操作等が不確実な場合
・圧縮操作等が粗暴な場合
・装填する動作が不確実な場合
・水平射撃の姿勢をとった場合
・不安定な射撃姿勢をとった場合

②  距離の目測
10㍍、30㍍、50㍍、300㍍の目測ができなかった場合

③ 鳥獣の判別
判別ができなかった場合

上記のとおりですが、各事項毎に減点数が異なります。

特に”安全”に関する事項については要注意です。

安全に関する事項については、初心者であろうが経験者であろうが関係ありません。
安全に対する意識、心構えの問題ですからね気をつけましょう。

以上、狩猟免許取得に関する法令等内容につきましては、
大日本猟友会発行の「狩猟読本」(平27年4月発行)を元に記載してあります。

法令改正等で内容が変わる場合があります。

まとめ

狩猟免許試験合格するためには、

① 知識試験
・鳥獣保護および狩猟に関する法令
・猟具に関する知識
・鳥獣に関する知識
・鳥獣の保護管理に関する知識
以上の中から出題される問題に対して70点以上取らないと失格。

② 適正試験
・視力
・聴力
・運動能力
以上において基準に満たないと失格。

つまり、①、②いずれもクリアーしないと技能試験を受けられません。

③ 技能試験
減点方式でテストされ30点以上減点されると不合格となります。

例えば、”銃口を人のいる方向に向けたら5点減点”、というように減点数が加算され、減点数が30点未満であれば合格となる。

以上、盛り沢山で大変!!
確かに、初心者が狩猟免許試験にいきなり臨んで合格するのは、結構ハードルが高いかも知れません!

でも、大丈夫です!
狩猟免許試験を受験する前に「予備講習会」という初心者向けの講習会があります。
(予備講習会を「事前講習会」というところもあります。)

予備講習会は猟友会が狩猟免許試験の日程に合わせ(1週間前とかに)開催されること多いようです。

若干費用はかかりますが、受講をオススメします。
(都道府県によって費用は違いますが、講習会代、テキスト代含めて10,000前後です。)

以前(昭和時代)は、技能試験も予備講習会もありませんでした。
当時と比べると、現在は、それだけ厳しくなったということですね。

趣味の世界であれ、危険を伴う銃器を使用する訳ですからね。
法令遵守、安全厳守の意識を持って狩猟免許を取得しましょう。

狩猟免許の取り方はコチラの記事でも詳しく説明しています。
参考にしてください。

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